あけましておめでとうございます。
労働研究者としての熊沢誠の仕事は昨年をもって終わりました。FB・HPの場で、その時期の課題、身辺のあれこれ、読書と映画などについてエッセイを綴ることは続けますが、私たちふたりはともに87歳を迎えます。日常的には、ともに体力や記憶力の衰え、時代の激変についてゆけない感性の鈍化を嘆きながらも、いたわり合い助け合って、とくに滋子のよわくなった心臓に気を配りながら、時折のささやかな「祭り」を楽しみつつ、ゆっくりと、もう遠くまでゆけないけれど、歩んでゆきます。
予想されるところ、世界でも日本でも、平和と民主主義は危うく、生活水準の維持・保障も心もとない2025年。焦慮と鬱屈が募りますが、もうなにもできなくて、その点では個人としてやりすごす心の砦を築くほかありません。しかし、なお発信と行動の機会にも能力にも恵まれたみなさまには、勝手ながら期待させてください――今こそ思い定めてラディカルな思想の営みを!
末枯の野をわたりゆく日の遠さ 加藤楸邨
熊沢誠/滋子 HP<夢もなく怖れもなく> https://kumazawa.main.jp
大分国東の長安寺にて
