日本政府は、このたび、150カ国もが熱く支持するパレスチナの国家の承認決議に加わらなかった。問題はいつ承認するかであり、今はそのときではないというらしい。そしてイスラエルがさらにこれを拒んでガザの殺戮を続けるならば、その時には加わるだろうと変に重々しく表明する。では、そんなときとは、今の蛮行以上の、何が起こったときなのか? 核兵器禁止条約についても同じだった。唯一の被曝国である日本は、核兵器保有国と非保有国とを「橋渡しする」との空語を弄し、加入も会議のオブザーバー参加も拒否しているのだ。しかしこれまでに、日本政府が核兵器禁止のためになにかイニシアティヴを発揮したことがあっただろうか?
いうまでもない、日本政府がこうした唾棄すべき欺瞞を続けるのは、とにかくアメリカの国策に逆らわないためである。アメリカが、トランプが怖いのだ。そしていま、自民党総裁選挙の候補者たちはすべて、対米関係を重視し、世界の人びとを苦しめるトランプの施策に完全に沈黙し、わずかでも批判を語ることは決してない。どこに政治家の理想があるのか。小泉進次郎は、首相になればすぐにトランプと会見に向かうと言うけれど、何か日本のためになることがトランプにいえるのだろうか? 誰も、なにも、期待しない。